スマートフォンからECサイトまで60秒
バーコードのスキャンから、ECサイトの管理画面にそのまま掲載できる画像が届くまで。Phottrのワークフローが実際に何をしているのかを、ステップごとに解説します。スタジオは必要ありません。
商品撮影のワークフローの多くは、構造そのものに根本的な問題を抱えています。別々のツールをつなぎ合わせた「鎖」として組み立てられているのです。カメラアプリ、編集ツール、クラウドストレージのフォルダー、ファイル名の命名ルール、そして最後にCMSへの手作業でのアップロード。引き継ぎが発生するたびに、作業が滞り、壊れ、ずれていきます。
では、この鎖全体をひとつの流れに凝縮すると、どうなるのでしょうか。
ステップ1:スキャン(5秒)
商品のバーコードをスキャンします。EAN、SKU、シリアル番号など、自社のシステムで使っている識別子なら何でも構いません。Phottrがそれを読み取り、撮影セッションをその商品に自動的に紐づけます。
これは見た目以上に重要です。ファイルの混乱の大半は、SKUの紐づけから始まります。チームは手作業でファイル名を変更し、フォルダーに仕分け、ファイル名と商品を対応させるスプレッドシートを管理しています。撮影の時点で識別子を取り込めば、こうした作業はすべてなくなります。
ステップ2:撮影(15〜30秒)
アプリがリアルタイムで構図をガイドします。「とりあえず撮って、あとでトリミングする」のではありません。シャッターを押す前に、位置、余白、傾きについてその場でフィードバックが返ってきます。
なぜこれが重要なのか。統一感は後工程ではなく、撮影の段階で生まれるからです。2人が同じ商品を、わずかに違う距離と角度から撮影すれば、どれだけ編集しても同じ見た目にはなりません。ガイド付き撮影なら、この問題を発生源で取り除けます。
撮影スキルは必要ありません。三脚やライトボックスも不要です(商品によってはあると便利ですが)。これまでフォトグラファーの経験に頼っていた部分を、ガイドのオーバーレイが担います。
ステップ3:AI処理(10〜20秒)
画像はPhottrのクラウドに送られ、複数の処理が同時に行われます。
- 背景除去と差し替え:きれいな白背景(または自社で設定した任意の基準)に置き換えます。
- センタリングと余白の統一:カタログ内のほかのすべての商品と同じ位置に商品を配置します。
- 自然な影の生成:くっきりしたドロップシャドウではなく、商品が実際に台の上に置かれているように見える、柔らかくリアルな影を付けます。
- 明るさとシャープネスの補正:画像を掲載できる水準まで引き上げる、控えめな調整です。
仕上がりは粗い切り抜きではありません。標準化されたスタジオで撮影したような、カタログにそのまま使える画像です。
ステップ4:レビュー(5秒)
結果はすぐにスマートフォンで確認できます。採用するか、撮り直すか。編集者が一晩かけてまとめて処理するのを待つ必要はありません。「完成データは木曜日にお送りします」もありません。
Phottr Cloudを利用しているチームなら、このステップに承認ワークフローを組み込めます。エクスポート前に、マネージャーがレビューして承認します。
ステップ5:エクスポート(5秒)
ワンタップで、完成した画像が送り先に届きます。
- Shoptetの管理画面へ直接:連携機能を通じて送信し、ステップ1でスキャンしたバーコードで正しい商品に紐づけます。
- Google Driveへ:あらかじめ決めたフォルダー構成に保存します。
- カメラロールへ:ほかの場所に手作業でアップロードする場合に使います。
- API経由で:社内システム、PIM、DAMなど、任意のシステムに送ります。
ファイル名の変更も、フォルダーの仕分けも不要です。「どれが最新版?」と迷うこともありません。画像は必要な場所に、正しい名前、正しいサイズで届き、すぐに掲載できます。
これで置き換わるもの
従来のワークフローでは、この5つのステップに少なくとも次のものが必要でした。
- カメラ、またはスマートフォンのカメラアプリ
- 編集ソフトを入れたコンピューター
- ファイルの転送手段(ケーブル、AirDrop、クラウド同期)
- 編集作業(背景、トリミング、レベル補正)
- ファイル管理の作業(名前の変更、整理)
- CMSへのアップロード
どのステップも、遅れやミスの原因になり得ます。Phottrのワークフローは、この6つすべてを、1台のデバイス上で途切れなく続くひとつの流れに置き換えます。
向いているケース(と向いていないケース)
このワークフローは、大量のカタログ撮影のために作られています。正確で、統一感があり、すばやく用意する必要がある商品画像の大部分です。標準的な白背景の写真、複数アングル、大量の点数がこれにあたります。
ライフスタイル写真、スタイリングした平置き、芸術的なディレクションこそが目的となるクリエイティブなキャンペーンは、想定していません。こうした撮影には、今後もプロのフォトグラファーと本格的なスタジオが役立ちます。
けれども、ただ正しくあればよい80%の画像、つまり背景、余白、SKU、送り先がすべて正しい画像にとって、60秒と30分の差は別世界ほどの違いです。